【一級建築士製図試験】おすすめの手順と時間配分!要チェック

資格

一級建築士製図試験は、図面作成や計画の要点の記述が主な出題内容です。
試験時間6時間30分のなかで、課題に沿った建物を設計し、図面を手書きし、計画の要点を記述するという、ハードかつタイトなスケジュールとなっています。

本記事では、私の受験時の経験をもとに、製図試験におけるおすすめの手順と時間配分をお話しします。
以下、工程順に項目を列挙します。

エスキス

まずはじめにエスキスを行います。
2時間で終わらせることを目標にしましょう。

1-1. 課題文解釈

計画を行う前に課題文を紐解きます。

1-1a. 素読み

1周目はペンを持たずに素読みします。
素読みと言えど、内容を頭に入れるつもりで「ちゃんと」読むことに注意しましょう。

1-1b. アンダーライン

2周目は1周目に読んでいて重要だと思った箇所に色つきのペンでマークしていきます。
「動線情報」「図面表現情報」「その他重要情報(自分が見落としがちな項目等)」の3種類に色分けします。

1-1c. 室面積・駐車場面積

室面積と駐車場面積を算定します。

1-2. 延焼ライン・道路斜線範囲の確認

延焼ラインと道路斜線範囲を確認します。

1-3. アプローチ・機能図

アプローチの検討、機能図の作成を行います。
機能図には主に「動線情報」を落とし込みます。

1-4. 外構スパン検討・面積計算・階振分け・道路斜線計算

外構スパン検討、面積計算、階振分け、道路斜線計算を行います。
それぞれの情報を俯瞰するイメージで、総合的に検討します。

1-5. チビコマ

方眼2マス程度のグリッドで全体計画を行います。
面積をグリッド数に換算するとスムーズに進められます。
平面だけでなく、断面でも作成しておくことで、断面図の作図が楽になります。

1-5a. 部門配置

部門ごとにゾーニングをざっくり検討します。

1-5b. 室配置

部門内で室配置を検討します。
ここであまり几帳面にならず、大雑把に進めていく意識でOKです。

1-5c. 動線検討

室を結ぶ動線を計画します。
ここまでで作成済みの機能図を横目で見ながら進めます。

1-6. チェック①

ここで1回目のチェックポイントを設けます。
主に「勘違いや読み違い」を確認します。
早めのタイミングでチェックすることで、根本的なミスや大きな手戻りを防ぎます。

1-7. 1/400エスキス

チビコマを横目で見ながら、1/400で要求室を配置していきます。
全体が決まったら、「設備スペース配置」「階段詳細(段数等)」「開口部・要求室内容」をそれぞれ異なる色ペンで加筆して詰めます。
チビコマと同様に断面でも作成します。

1-8. チェック②

ここで2回目のチェックポイントを設けます。
主に「要求室の漏れ」がないかを確認します。

記述

エスキスが終わったら記述を行います。
1時間で終わらせることを目標にしましょう。

記述対策のコツは下の記事にまとめていますので、記述対策に不安がある方はぜひご覧になってください。

【一級建築士製図試験】要点記述のコツは?定型文の暗記は必要?
一級建築士製図試験において、対策が遅れがちになるのが、要点記述問題かと思います。初めて受験される方は、エスキスや作図の対策に時間を追われ、記述対策が後回しになることも少なくないのではないでしょうか。本記事では、記述対策の重要性を説明するとともに、その対策やコツについて、お話します。

作図

記述が終わったら作図を行います。
3時間で終わらせることを目標にしましょう。

3-1. 面積表

面積表を作成します。
些細な計算ミスが大きな命取りになるため、はじめの余裕がある時間帯に行っておきましょう。

3-2. 躯体作図

平面図の通り芯・寸法線・柱、断面図の通り芯・寸法線・スラブ・梁をざっと作図してしまいましょう。
大物の定規やテンプレートを使うもの、濃い線で表現する必要があるものをまとめて作図しておくことで、時間を有効に使います。

3-3. 平面図

3-3a. エスキストレース

エスキスをトレースします。
あまり薄すぎると見づらいので、自分が思う1.3倍くらいの濃さでいってしまって大丈夫です。

3-3b. 外壁

外壁を描きます。
開口も表現します。

3-3c. 内壁・庇

内壁を描きます。
ついでに忘れがちな庇を描きます。

3-3d. 階段・EV

階段とEVを描きます。
時間に余裕があれば定規やテンプレートを使います。
手書きでもOKですが、階段は段数が伝わるよう正確に表現しましょう。

3-3e. 要求室

外構とすべてのフロアの要求室を記載していきます。

3-3f. 避難距離・水勾配

避難階以外のフロアに避難距離を追記します。
避難階には「敷地内通路」の表記を書き足します。
ついでに水勾配も表現します。

3-3g. 断面位置

ここで断面位置を描き、断面図に移ります。

3-4. 断面図

3-4a. 外壁

外壁を描きます。
開口も表現します。

3-4b. 内壁・庇

内壁を描きます。
ついでに忘れがちな庇を描きます。

3-4c. 要求室

外構とすべてのフロアの要求室を記載していきます。

3-4d. 道路斜線制限・最小後退距離

道路斜線制限を記載します。
最小後退距離を平面図・断面図の両方に記載します。

3-5. 延焼ライン・防火設備

延焼ラインと防火設備を描きます。
延焼ラインは寸法線も忘れないよう注意です。

3-6. 防火区画・特定防火設備

防火区画を確認し、特定防火設備を追記します。
防火扉の表現を忘れないよう注意しましょう。

3-7. チェック③

ここで3回目のチェックポイントを設けます。
主に「要求室の漏れ」「作図指定事項忘れ」「寸法線の漏れ」がないかを確認します。

全体チェック

最後に全体チェックを行います。
余った時間をすべてチェックに注ぐことになりますが、30分程度確保したいです。

何回演習を繰り返しても見落としはつきものです。
見直しを過小評価しないよう注意しましょう。

4-1. 記述と作図の整合性等

記述と作図の整合性に齟齬がないかをチェックします。

4-2. 補足記入

図面に補足記入を行います。
各図面に最低2箇所は補足を入れるようにしましょう。


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